日本にはなぜ、着物が必要なのか

現在、2020 東京オリンピックの開催を真近に控えた日、東京オリンピック開催が決まった時の、喜びや感激から、今のようなコロナ禍の状態を誰もが予想だにしなかったのではないでしょうか?

本当に人生、魔さかの坂があります。でも起こってしまった事実を認めるしかありません。

オリンピックを機に、世界中から、たくさんのお客様の来日を期待していたのに、無観客試合になり、目算が大いに外れてしまいました。このコロナ禍の環境の変化に、対応したものだけが生き残れるというのが厳しい現実です。

和装業界も最盛期、小売りの市場(しじょう)は2兆円の売上だったのが、この20年で、2800億円の売上に衰退してしまいました。それに伴い、小売店の数や問屋さんの数、メーカーさんやそれにかかわる業者さんも80%くらいが、消滅してしまい、まさに危機的状況ですが、通例では、市場が5000億円を切れば、その市場は消滅するといわれております。私の子供のころ(今から50~60年前)は街の中にガラス屋さんや金物屋さん、醤油屋さん、駄菓子屋さんなどが、商店街に軒を連ねていましたが、今はその跡形もありません。

5000億円を切ったのに、まだ呉服屋さんが存在しているという事実は、私共日本人が、きものは日本の文化の象徴であるとしてとらえている証なのでは、ないでしょうか?

きものは先の大戦前までは、日常着として、当たり前のように、衣服を代表するものでしたが、戦後ライフスタイルの洋風化に伴い、活動的で日常生活にマッチした洋服が主力を占めるようになり、きものは高価な美術品としての価値を競うものになる方向に進んだことが、現在の衰退の要因の一つかもしれません。

ただ、2800億の市場は残存者利益の市場であり、今後私共、和装関係者が着物を次世代に伝えていくための様々な努力が必要だと思います。

きものを着なくなった原因の一つが、一人できものを着ることができない人が増えたという現実があります。自分で着れないものが、普及するのは、むずかしい事です。又、窮屈感やあとの手入れの邪魔くささなど、数え上げたら着物の持つ、マイナスの要因はたくさんあります。

現代の日本人にとって、きものは垣根の高いものになってしまった感は否めませんが、きものの姿の持つ優位性や日本女性らしさを引き出す所作のすばらしさなど、洋服に代えがたい情緒的価値があるのも事実です。

この情緒的価値こそが、日本人としての感性であり、日本人の文化である、「自分は一歩引いて相手を立てる」という、謙虚さを尊ぶ文化として、私共のDNAの中に秘められているものではないのでしょうか。

日本が歴史上、世界で一番古い国だというのを、ご存じでしょうか?

単一国家として今の天皇陛下で125代目で、世界で一番古い家系です。ちなみに中国4000年の歴史といいますが、中国は、下克上の繰り返しで、70年前に中国共産党が支配しておりますし、アメリカは建国から150年ですから、今から2600年前に神武天皇が建国された日本が世界で一番古い国であるということは、驚異的なことであり、ギネスブックにも認定されています。

ですから私ども日本人としては、それほど認識したことはないと思っていることが、

世界からみれば、奇跡的なことと映っているのです。アインシュタインもいっているように、「世界が進むだけ進んでその間幾度も戦争を繰り返してきたが、最後には闘争に疲れる時が来るだろう。この時人類は必ず真の平和を求めて世界の盟主を挙げなければならない時が来るに違いない。その世界の盟主こそは、武力や金の力ではなくあらゆる国の歴史を超越した、世界で最も古くかつ尊い家柄でなくてはならない。世界の文化はアジアに始まって、アジアに帰る。それはアジアの高峰日本に立ち戻らねばならない。我々は神に感謝する。神が我々、人類に日本という国を作って置いてくれたことである。」

と、世界の人々から見れば、日本という国は、尊意をもって、あこがれられている国なのです。ですからこの日本の民族衣装である、着物姿は、外国の旅行者にとって、良い被写体になるのです。実際、当社の着物での散策ツアーなどを催しますと外国の方が、きもの姿を写真で撮られる風景によく出くわします。それくらい、着物姿に尊意と憧れをもっているのです。

こういってはなんですが、外国の方から見られれば、日本人も韓国人も中国人もあまり、見分けがつきませんが、衣裳の違いは判ります。

世界平和の発信リーダーとして、よき日本人となり、世界から尊意を持たれる日本人としてのプライドや自負心としての衣装、日本人のきもの姿を決して消滅させてはならないと思います。

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